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材料のことやお道具、手法の基本について。

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更新日 2020-06-29 | 作成日 2008-01-29

羊毛フェルトって、何? ふつうのフェルトと違うの?


felt_youmou.jpgこれが羊の原毛ですフェルトというと、アップリケを作ったりする薄手のやすっぽいものを想像すると思います。

でも、ここでいう羊毛からつくるフェルトは、ふわふわの羊の原毛から布自体を手でつくるもの。ご想像のフェルトよりも厚手で、色が鮮やかで、ふわふわしたものができあがります。

羊毛フェルトを作るときは、羊毛を扱うお店で、染色した原毛を買ってきます。これを好きなかたちに置いて、もようをつけて、お湯とせっけんをかけて、力を加えていきます。すると、原毛がフェルト化して、不織布つまりフェルトになるのです。

ニードルフェルト? ウェットフェルト?

needle.jpgニードルとゴム手袋最近は、ニードルで刺してつくるニードルフェルトが人気です。

それに対して、お湯とせっけんで縮絨してつくるウェットフェルトは、面倒だと思われるかもしれません。

でも、毛ぐるみやアクセサリー、バッグなどの実用的なものを作るためには、しっかりとフェルト化されるウェットフェルトがおすすめです。

ニードルフェルトは飾るための作品を、ウェットフェルトは実用的な作品をつくるのに向いています。

基本のフェルトボールの作り方 

できあがり直径2.5cmくらいのボールを作ってみましょう。
 
 
1.jpg1. 羊毛を30cmくらい用意します。そのままでは太いので、縦に2回裂いて4分割します。 
 
2.jpg2. 裂いたうちの1つを一定方向にクルクルと巻いて、バウムクーヘン状にします。 
 
 

3.jpg3. 次に、クルクル部分を隠すように、もうひとつの裂いた毛をのせます。 
 
 
4.jpg4. 3でのせた羊毛をひっぱりながら、きつめに巻いていき、ボール状にしていきます。羊毛を巻く方向を少しずつ変えながら、美しい球になるように。 

 
5.jpg5. さらに、もうひとつの裂いた毛を巻きます。このとき、毛の流れに注意すること。毛の流れがよじれないよう、つねに美しい流れをキープしながら巻きます。この段階でのボールの大きさは直径5cmくらいです。 
 
 
6.jpg6. 巻き終わりで毛が浮いた部分を、ニードルで数回さして、ふわふわを押さえます。 
 

7.jpg7. 模様をつけます。少量の羊毛をうすくのせ、スジ状にのせると、ストライプになります。模様部分をニードルで10回ほど軽くさして、羊毛を留めます。 
 
 
8.jpg8. いまの段階では,ボールをニードルで固くする必要はありません。指でつぶすと、こんなふうにつぶれるほどのやわらかさでじゅうぶんです。  

9.jpg9. .中厚手のゴム手袋をつけます。キッチンの流し台で、50度くらいのお湯を出し、ボール全体をしっとりと濡らし、台所洗剤を1滴つけます。 ※やけどの危険があります。必ずゴム手袋を着用してください 
 
 
10.jpg10. 指先でやさしくころころと転がします。つねに全体がお湯でしっとりと温かくなっているよう、こまめにお湯をかけながら。洗剤の泡がなくなったら、洗剤を足して、やさしくやさしく。 

11.jpg11. ボールの直径が4cmほどになり、少しかたくなったら、今度は力を入れて丸め、かためていきます。手のひらで、ギュッギュッと押しながらこね、まるめ固めましょう。 
 
12.jpg12. 直径2.5cmほどになるまで、お湯と洗剤を足しながら、丸め固めます。ずいぶんと固くなったはずです。 

13.jpg13. フェルト化が終わったら、水をためたボールのなかで、すすぎます。力をいれてつぶしながら、洗剤の泡が出なくなるまで。すすぎ終わったら、洗濯機の脱水にかけて脱水するとベスト。 
 
14.jpg14. 脱水しおわったボールを力を入れてぎゅっとつぶしても、このくらいしかつぶれません。 

 
15.jpg14. 乾燥したらできあがり。5の段階のボールの大きさにくらべると、こんなに小さくなります。